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 2012年10月某日。レイトショウを見る予定だったので、それまでにちょうどいい夜の試写をさがしたが「ももいろそらを」だけ。なんだこれ?よく見ると、2011年の東京国際映画祭「日本映画ある視点」部門の作品賞受賞と書いてあるではないか。見逃していた。というか、この作品に覚えがない。とにかく、それじゃあ見ようかという事で試写室に出かけたところ、なんと、これが大あたり!身震いするほど感激。ほんとうに見てよかった。

 雑誌「調査情報」'13年1月号の映画紹介に、こう書いた。

 透明感あふれるモノクロのクリアーで美しい画面だからだろうか、もう何十年も前の事、「大人はわかってくれない」とか「いとこ同士」「勝手にしやがれ」といった、ヌーヴェル・ヴァーグの映画を見たときと同じような、鳥肌ものの興奮をおぼえた。
 「小林監督のバカやろ〜〜〜〜〜〜!こんな鮮烈な作品を作りやがって」

 映画祭で受賞して以来、1年以上、世界の映画祭を転々とさまよいながら、日本では公開されなかったこの作品は、配給を決めた太秦の西川香奈子さんによると、’12年9月にコピアポア・フィルムの伊藤さんから打診があり、DVDを見たところ素晴らしい作品だと思い、即決した。また、新宿武蔵野館の番組編成を担当している小畑さんが、TIFFでご覧になっていて、「是非この作品を上映したい」という意向をお持ちでしたので決まったという事だ。

 この一年に見た日本映画の中で、アカデミー賞外国語映画賞に推薦された「かぞくのくに」(候補作の対象となる9本には選ばれなかった)とこの作品は大いなる収穫だ。是非、新宿に新しく誕生した映画館に出かけて欲しい。

宮内鎮雄

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