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◆ 第68回カンヌ国際映画祭 FIPRESCI賞リポート






 コンペ部門の授賞式がある映画祭最終日の前日にあたる23日夕、国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI)の表彰式がメイン会場のアンバサダー・サロンで開かれた。今年の審査員はブラジルのマリオ・アバド・ネトを長とする9名で、コンペ部門、ある視点部門、監督週間と批評家週間に3名ずつ別れて審査を行った。なお、3月の総会で、今年から監督&批評家週間は2作目までの監督作品を対象にすることに決定している。

 コンペ部門はハンガリーの『サウルの息子』に。監督のラズロ・ネメシュはブダペスト生まれの38歳で、映画祭前から台風の目になるだろうと噂されていた大型新人。アウシュビッツ強制収容所でナチに同胞の虐殺の手伝いをさせられている男が、息子の死体を発見し、人間としての尊厳を取り戻そうとする闘いを描く。

 ある視点部門はインドの『マサーン』に。婚前交渉の現場を警察に踏み込まれ、多額の口止め料を請求された娘と、身分違いの娘を好きになった低いカーストの青年が出会うまでの運命の変転を、様々な人とのつながりから描いたもの。監督のネーラジ・ガイワンはハイデラバード生まれの35歳で、これが長編デビュー作。

 監督&批評家週間は批評家週間に出品されたアルゼンチンの『パウリナ』に。高い志を持って寒村の教師になったパウリナが村の不良たちにレイプされ、望まぬ妊娠をしてしまうも、自分の意志を貫く姿を描く。監督のサンチャゴ・ミトレはブエノス・アイレス生まれの35歳で、これが長編2作目。

 結果として今年はFIPRESCI賞の理念通り、3賞とも新人監督が選ばれた。表彰式はアリン・タシャン会長の挨拶の後、それぞれの監督と関係者に賞状が渡された。


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