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◆ 第70回カンヌ国際映画祭、FIPRESCI賞リポート  齋藤敦子






2017年カンヌ映画祭FIPRESCI賞リポート

 今年70回目を迎えたカンヌ国際映画祭が5月17日から28日まで開催されました。授賞式を明日に控えた5月27日の午後、アンバサダー・ホールで映画祭ディレクターのティエリー・フレモー氏を迎えて、エキュメニック賞とFIPRESCI賞の授賞式が行われました。今年の審査員はアメリカのアリッサ・サイモンさんを長とする9人で、オフィシャル部門のコンペティションとある視点から各1,非オフィシャル部門の監督週間と批評家週間から1の計3賞を選びました。
 コンペから選ばれたのは90年代のエイズ活動家達の青春を描いたロバン・カンピヨ監督の『120BPM』。カンピヨ監督は2008年にパルム・ドールを受賞した『パリ20区、僕たちのクラス』の脚本家でもあり、フランスを中心としたプレスから最も評価が高かった作品で、本賞ではグランプリを獲得しました。ある視点からは、ロシアの新人カンテミール・パラゴフ監督の『クローズネス』が選ばれました。ロシア北部のユダヤ人社会を舞台に、家族の束縛から逃れ、自立しようとする娘の望みが、彼女の弟が誘拐され、身代金を要求されたことで砕かれるという実話を元にした作品でした。非オフィシャル部門で選ばれたのは監督週間で上映されたポルトガルのペドロ・ピニョ監督の『ナッシング・ファクトリー』。これは上映時間が2時間57分と長く、上映回が1度しかなかったので残念ながら私は見逃してしまいましたが、現代社会を機能不全に陥った工場を置き換えた作品で、ピニョ監督の長編映画デビュー作です。
 ちなみに、エキュメニック賞には今年日本を代表してコンペ部門にエントリーした河瀬直美監督の『光』が選ばれています。

●FIPRESCI(国際批評家連盟)賞
 コンペティション部門:『120BPM』監督ロバン・カンピヨ(フランス)
ある視点部門:『クローズネス』監督カンテミール・バラゴフ(ロシア)
監督&批評家週間:『ナッシング・ファクトリー』監督ペドロ・ピニョ(ポルトガル)



2017.06.28


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