祖谷物語(いやものがたり)――おくのひと――
若者たちが創った“志”の高い作品である。
今時、35mmフィルムカメラでオールロケ
舞台は徳島県の池田町の山奥、秘境祖谷
圧倒的な自然とお決まりの過疎の村
弱冠28歳の蔦監督の目はこの題材で社会派的眼差しにとどまらず、大自然と人間の営みのギリギリの汽水を描いている。
汽水とは川の河口で真水と海水が交わりできる水で、汽水は豊潤な恵みを我々にもたらす。
この映画のツボは将に“汽水”である。
さて、徳島池田町~蔦監督~22年ぶりの甲子園出場決定のつまり高校野球を想起させるが
この作品の蔦哲一郎監督はその“せめだるま”こと蔦文也監督のお孫さん
それ故、哲一郎監督もこの作品でグイグイ攻めてきますよ
その攻めを体感し、しっかり受け止めてほしい。
柳澤和三
祖谷物語―おくのひと―公式サイト